物価と通貨には深い関係があり、物価は外貨の相場に大きく影響を与える要因であるといえるでしょう。たとえば、昨日まで100円で買えたオレンジが、今日は150円出さなければ買えない」というように、物価が上がれば反対に通貨の価値は下がります。対内的な通貨価値の下落は、いずれは対外的な通貨価値の下落にもつながります。


エマージングと呼ばれる新興諸国などでは、基軸通貨であるドルに対し、固定相場制となっている場合があります。これによって、相場変動に左右されることが少なくなり、貿易をスムーズに行いやすくなります。しかし、インフレが続いて通貨の価値が維持できないようだと、最終的には通貨を切り下げる必要があるでしょう。


通貨が下がると、輸入製品の価格上昇など物価の上昇にもつながりますので経済に与えるダメージも少なくないと思います。そのため、各国の通貨当局はできるだけインフレを抑えようとするのです。物価上昇率が高い国の通貨は弱く、物価上昇率が低い国の通貨は強くなるということです。


自由経済では「モノはどこで購入しても一物一価、同じ値段である」と考えられているので、通貨の価値と表裏一体となっている物価で為替が動くということです。


たとえば、オレンジ1箱が米国で10ドル、日本で1100円である場合、10ドルは1100(1ドル110)ということです。オレンジを基準とした場合、為替は1ドル110円が適正なレートというわけです。一方、インフレによって日本のオレンジが2000円に上がったら、1ドル200円が妥当となります。そして、日本がインフレになっていることがわかると、円を売る人が増えるでしょう。外貨売買においては、各国のインフレ率の動きに注目することが大切です。